前回もとても評判だったブログ(【縫製の良さとは①】着心地の良さを追求して~ファイブワン縫製~
)の第2回となります。
今回はパンツになります。
スラックス、トラウザーズとも言いますね!
オーダーのパンツは
裾巾などのサイズやシルエットなどの
数値だけに目が行きがちです。
ただ本当によいパンツは
小さな技術の積み重ねが
美しいラインと一日履いていても疲れず
心地の良い着心地を生み出します。
そこで大切になるのが、
これから説明する立体感を生む為の縫製の技術になります。
①腰回りの膨らみ
ポケットの脇に大きな弛みが見られますが、
人体のヒップは筋肉が後ろが張っていて、
更に人体の足は前方向に動くので
脇から後身への立体感はとても大切になります。
後ろの股上が極端に浅いと
動いたときに着用感に影響します。
②腰帯(マーベルト)のカーブ
写真を見て頂ければ
腰の脇から後ろにかけて大きくカーブを描いています。
これもヒップの高さを包み込むもので
またモモ上げするときには柔軟に追従します。
なかなか市販のパンツだと
ここまでカーブが入るものは少なく
マーベルトの柔らかさや、パンツを縫い上げる際の
ミシンのテンションなども関係してきます。
③脹脛の丸み
手前にメジャーがある方が
パンツの後身になるのですが、
メジャーが直線に対して
裾にかけて前にカーブしているのがわかるかと思います。
パンツをある程度補足していくと(裾巾19cm程度)
脹脛の筋肉に生地が当たって
クリース線がずれたり
座った際にひざ下が足に巻き付くような着用感が出ますが
それを軽減するためのカーブになります。
いかがでしたしょうか?
パンツはジャケットと違って
一旦家を出れば一日身体に密着してくるものです。
美しいシルエットで快適な着用感は
洋服への満足度を高めてくれるかと思います。
また、適切なサイズ感は
パンツの寿命を大きく伸ばしますので
そこも大切な要素だと思います。
オーダーパンツは29700円よりお仕立て出来ます。
春夏シーズンはジャケットの脱ぎ着が多くパンツが主役になるので
是非一度お試し頂ければと思います。